このオッサンは、どんな楽器を使ってるのか?
■まず最初に、自分は19歳のとき、1977年ころベース担当
に転向したことから、それ以降に集めたギターに関しては、
自分の好みより、今でも大親友である本間クンの意見を参
考に楽器集めをしてきた。なにしろ彼は、チャーとバン・ヘイレ
ンのエドワード・ヴァン・ ヘイレン、イングウェイ・マルムスティ
ーンらを敬愛し、50歳を過ぎた今でも彼ら同様にギターを弾
けるくらいの腕前だから、とても自分などは意見できる立場
にない。だからギターに関しては、自分たちが過ごした1980
年代に、自分や本間クンが影響を受けたプレイヤーの使ってた
楽器を選ぶことが多い。機械や構造的なことは自分でも記載
できるが、インプレッションはすべて彼の言葉だから、自分と
彼以外の参考にはならないと思う。ベースに関しては、おお
よそ自分の感覚が中心になってしまうし、だいたいのインプレ
ッションを書けるけど、ギターの本質はわからない、ということ
を最初に述べておこう。本間クンはビートルズ好きではない。
■1976年のGreco EG380S と クロサワ・マリンライダー(MarinRider MR-1)
1976〜77年、17〜18歳のとき、初めて手にした、いわゆるエレキギターは、高校時代の友達から譲ってもらったグレコの中古レスポール(下画像左)であった。
これを書いてる2011年現在でも所有してるくらいだから、思い切り気に入ってる一台だ。まずは見た目より軽いので扱いやすいし、細くて丸い握り感のネックがgoodで、サドルやナット調整を行い、好みの弦高で弾くことができる。ピックアップ出力を切り換えるトグルスイッチが壊れても交換し、しつこく使っている。これは手放すことは無いだろう。
手元にある一番古い1977年のグレコのカタログを見ても、最も廉価版のEG380がセットネックになっているが、こいつはボルト4本で固定されるデタッチャブルネックなのでもっと古いはず。ネックを止めるプレートに、A760616と記載されているのは、よく調べたら、1976年1月製造という意味だとわかった。高校3年のとき、確か1万円以下で譲ってもらい、むきだしでギターを抱えてバスに乗って帰った記憶がある。もともと2つのピックアップにはクロームメッキのカバーがあったが、これは数年後に外してしまった。その後、2009年にまたカバーを取り付けた。
アームを使うのが好きな本間クンだが、このグレコだけはいつも「貸して、貸して」と、学生時代のライブ活動でも、録音するときでも、よく使っていたっけ。「たぶんセッティングの好みが同じなのか、ベタベタに低い弦高にしても、絶対にビビり音がせず、しっかりした音が出るこのギターは、いつ弾いても気持ちいいよね。これだけは、絶対に手放してはいけない」と言われてた。
隣の1990年代に黒沢楽器がオール・メード・イン・ジャパンをウリにして発売した「クロサワ・マリンライダー(MarinRider
MR-1)」というスピーカー内蔵コンパクトボディギターは、2008年9月に狭山市のハードオフで見つけて、2万円前後で販売されてた。30年以上の付き合いがあるギターの友達の本間クンが部屋に来たとき、「ちょっと軽く音が出るのがあればいいな」というので、手に入れた物。
スピーカー内臓式ギターでトレモロアームが装備された物は少なく、フェルナンデス社製のZO-3もいいんだけど、けっこうどこでも見かけるわりには中古でも高額で、本間クンはトレモロアーム使うの好きだからと、ネットで見つけた「マリンライダー」を探していた。2000年ころまで発売されてたフェンダー・ジャパンのショートスケール、トレモロアーム付き「チャンプ」という選択肢もあったが、これも中古ではけっこうな価格になってて手が出なかった。このマリンライダーはミニギターではなく、ボディが小さいだけで、上の画像をよく見てもらえばわかるが、ネックスケールは隣のグレコ製レス・ポールと全く同じなのだ。やはり丸っこい握りやすいネックで、ちょっとした音出しでギターフレーズを弾くのに便利。
ただし、トレモロ機能付きなのに、肝心のアームが付いてなかった。当初、「ボディがミニだから、アームのサイズも小さいのでは?」と、4.8mm径の細い物を買ってきてみたら、細すぎてネジが噛まない。あとはネジ式では標準サイズと呼ばれる5mm径と、差し込み式の5.5mm径、ネジ式で最も太い6mm径があるが、面倒なので現物を持って近所の楽器屋に行き、標準サイズでぴったりということがわかったので購入。黒キャップのアームは、少ないんだけどね。しかし、どうもネットのオークションなどで出品されている「マリンライダー」を見ると、不思議なアームの曲がり具合で、ストラト用とは微妙に異なる。確かにそのままストラト用を付けても、アームの先が上がりすぎてよろしくない。バイスやプライヤーなどを使って曲げて傷付けるのも嫌なので、思い切り根性で手で曲げたから変なカーブになってしまった。これも、たぶん二度と入手できないので、手放すことは無いだろう。
しかし我がチームのギタリストの本間クンが言うには、「確かに、弾きやすいことは認めるけど、何だかボディが小さすぎて弾いてて気持ちよくない。でも、単純に弾くだけなら、弾きやすいネックなのは確かだよ。音? これにアンプつないで弾く気がしないから、わからない。内蔵スピーカーから出る音はディストーションかかった音のほうなら、少しは楽しめるかな」とのこと。
2011年4月末、「黒沢マリンライダー」の中古(青色だったかな?)が、御茶ノ水の黒沢楽器本店で売ってた。けど、ソフトケース付きで確か2万9800円くらいと、けっこう高額。しかもユニークな形状をしたトレモロ・アームは無いというので、見送った。
2011年7月、再び御茶ノ水の黒沢楽器に行ったら、マリンライダーがさまざまな色のバリエーションを揃えて並んでた。いよいよ再発売か? と店員に聞くと、「これは国産品じゃないので、昔のとは違います」とのこと。さらに、再発売されたマリンライダーにはトレモロ機能は無く、もちろんアームなど付かない物だった。価格は、2万9800円。
■ Epiphone Casino Japan mede 1975〜76年
まともにギター演奏もできないのに、高校時代、確か3年のときだから1975〜76年、17〜18歳のときだったけど、通学途中にあった所沢のマルイという所の楽器売り場で見つけたのが、大好きなビートルズのジョン・レノンも日本公演で使っていた、ビグスビートレモロ無しタイプの「エピフォン・カジノ(Epiphone
Casino)」。
当時は楽器の素性など調べる知恵も無かったから、ジョン・レノンが使っていた楽器と同じメーカー名の同じ商品名というだけで、買った。高校時代に12回ローンで買えたくらいだから7〜8万円ほどだった記憶がある。下校途中、マルイの楽器売り場にはよく通い、ギブソンのカタログももらっていたので、本物のエピフォンがそんなに安く買えるはずはないとわかるはずなのに、当時は全く考えなかった。憧れの人が使ってたのと同じで、新品、ハードケースが付いたギターを買ったことに興奮したものだった。先のグレコ製レスポールと同じく、ネックが細くて握りやすい丸みがあり、やはりお気に入りの一台となって現在に至っている。
しかし、最近ネットで調べて、「ブルーラベル」の日本製(アリア製?)と呼ばれる、名前も形も同じだけどジョン・レノンが使っていたのとは全く違う物だということがわかった。けど、その後の韓国製、中国製のカジノにも触れてみたが、塗装が厚すぎるような感じがするのと、ちょっと重いのが好きじゃない。ジョンが使っていたと言われる1960年代半ばの70〜80万円のビンテージ・カジノも触れてみたが、どちらかというと塗装の質感や軽さ、作りのチャチさ(?)が自分のに似てると思った。ボディ全体のデザインは微妙に異なるらしい。やはりこれも、二度と入手できないので、絶対手放せない。
その後、このCASINOは、アメリカのGibson社からライセンス生産で、日本の松本市にあったマツモク工業が製造し、アリア(荒井貿易株式会社)が販売したものだとわかった。マツモク製の楽器は作りはいいのに、塗装はあまり本気ではなかったというか、コストダウンを前提にしたものであったようだ。40年を経て変色、クリア部のひび割れが著しいけど、このカジノにはいい感じに思える。
■ Little Martin LXME (2005〜06)
そして18歳になって大学に入り、本間クンと知り合い、初めて一緒に演奏したとき、「こいつ、コードをガチャガチャかき鳴らさないで、指1〜2本でシャキッとした音を出し、自由自在なメロディを弾いてる。俺は、ものすごくギター演奏、下手なのに違いない」とわかる。以降、ベース担当に専念し、ギターを弾くことが無くなってしまった。
しかし、ほぼ30年を経て、再びの音楽活動を思い立ったとき、新しい曲を自宅録音するのにアコースティック音があればいいと思い、入手したのが、このLittle
Martin LXMEである。
安い物が好きだから、中古を探すのだが、やっと見つけたのが、名前だけかもしれないが、いちおうマーチン、Little
Martin LXME。やはりハードオフ、だけどちょっと遠方の店に展示されていたのだが、ネットで調べると、新品の定価が6万8,250円! う〜む、中古になると新品同様でも半額以下になるのかと何度か通ってネックを握ってみたりして、よくわからないまま2007年に1万円前後で買った中国製ミニ・エレアコ「Vintage-250」より弾きやすいのを(廉価版とはいえ、安物中国製エレアコとマーチンを比べてはいけないのだが)確認して入手した。
リトルマーチンは2008年の終りに入手したのだが、実は、2007年9月ころ、ギターの本間クンが「アンプにつながなくても音が出るギターが欲しい」というので、それなら本物がいいのでは? と行きつけの川越の石橋楽器の店長(後に新宿店に戻っていってしまった)に相談し、本物のMartin
D-28を買わせてしまったのだった。もちろん新品で、本間クンの好みに合わせて弦高を調整してもらい、ミニ・マーチンの中古10台分以上の価格の物。彼は「最初はギブソンにしようと思ったけど、弾いてみたらマーチンのほうがよかった。すごく音がでかくて、うまく弾いてるような気持ちになる」と言ってくれた。高い物買わせたなという罪ほろぼしもあって、我が部屋に来たときもマーチンを弾いてもらいたくてミニ・マーチンをゲットした理由もある。あと当時、宮崎駿のアニメ映画の「崖の上のポニョ」を歌ってた子供の後ろで弾いてたギターも気になってたし、ショートスケールは好きだし……。
もちろんこのマーチンは本間クンも手にとり「さすがマーチンだね、弾きやすさと音の輪郭はしっかり出てる。もちろんボディがボディだから、D-28みたいなふくよかな音ではないけどね」というインプレッションであった。
その後、中国製ミニエレアコの「ビンテージVT-250」というギターは、2008年9月に中国HofnerのHTC500/1SBを購入した後、下のほうにあるフェルナンデス製ミディアム・スケールのベースギターとともに2009年の初めころハードオフに引き取ってもらったけど、ミニエレアコは買ったときと同じくらいの値段つけてくれたっけ(^o^)/
■ Fender USA MUSTANG (1977〜78) & Fender
Japan MG77 (2006〜07)
話は前後するが、本間クンが1980年ころ15万円出して中古で買ったアメリカ製のフェンダー・ムスタング、たぶん1976年前後時代の物が、確か1987〜88年ころにちょっとしたトラブルがあって屋外に放置されてしまった。翌1989年、引っ越した先に「いちおう持ってきた」と言って見せてくれたのは、ボディのサンバーストもはがれてボロボロ、金属という金属はすべて錆だらけになり、すごくキレイだったメイプルネックの指板のクリアもボロボロになった無残な姿だった。
「もう捨てる」というので、預かることにして分解し、気が向いたときだけ直していた。ピックアップの配線やスイッチ類など電気部品の交換は慣れてるから簡単だが、ボディやネックの木製部分には水分を含んだことから黒いカビが侵入し、それをすべて紙やすりで磨いて、慣れない塗装をやっては失敗し、再びヤスリで落としての繰り返し。なんだかんだ預かってから15年、いちおう形になったのが2005年8月。それを渡したら、物凄く喜んでくれて、うれしかった。
けど、その後、やはり2005年まで定価3万8,000円で販売していたフェンダー・ジャパンのショートスケール・ストラト、ST-38Sの2トーンサンバースト(ローズ指板だと3トーンサンバーストになる)を大宮の楽器屋で見つけて、一旦は自分が購入したけど、すぐに本間クンに譲ってからは、そっちが彼のメインギターとなってしまった。この2004年モデルのST-38S、ネックには無塗装のメイプルネックとメイプル指板とローズ指板のタイプがあって、今、当時のカタログを見てみると「ナット幅40mm」と、後のHofnerベースギターのお気に入りと同じ数値であるのが興味深い。外観はオリジナルスケールのストラトより2回りくらいボディが小さいことから、最初は本間クンも「こんなの子供用で嫌だよ」と言ってたけど、ビンテージとなってしまった40年前のムスタングよりラフに扱えて、ムスタングと同じショート・スケールで弾きやすいことから、すっかり今ではお気に入り。
という姿を見て、手放したことを後悔し、自分も再び同じストラトを探したのだが、この2005年まで販売してた2004年までモデル(2005年か2006年のカタログには掲載されなくなってた)でショート・スケール(メイプル、ローズ指板ともに22フレット)のストラト、サンバーストはST-38S、単色(メイプル指板仕様は黒と赤、ローズ指板仕様は白と青)モデルはST-37Sと、やはり2004年までモデルでミディアム・スケール(ローズ指板で21フレット)のストラト、ST-43Mは、二度と新品を見ることは無かった。そういえば自分、フェンダー系のギターは持ってなっかたから、よけいに口惜しかった。
↓シリアルナンバーとか仕様から、たぶん1977〜78年ころと思われるFender
USA Mustang をレストアした。
と、口惜しい思いをしていたら、2009年の1月、練馬のハードオフに行って驚いた。自分も本間クンも、どちらかというと黒いローズ指板より、メイプル指板のほうが、好き。でもアメリカのフェンダー社ではとっくにムスタングの生産を終えているというし、フェンダー・ジャパンのカタログを見てもムスタングはすべてローズ指板ばかり。もうショート・スケールのメイプル指板ギターを得るチャンスは無いと思っていたら、なんと! 指板は木目も美しいメイプル、ボディも好みのナチュラルのクリア仕上げのムスタングが奥にひっそり吊るされてあった。確か、6万円弱の価格が付いた中古だったが、手持ちのお金ではぜんぜん足りなくて、2週間後に何とか工面できそうだからと練馬のハードオフに電話したら「もうとっくに売り切れです」という。それからネットで調べて、カタログに掲載されてない限定? 注文生産? のムスタングで、アメリカ製ムスタングの1977年型を再現したMG77という製品だとわかった。しかし、ネットで調べても新品で定価10万円強のが9万円弱で売ってる新品ばかり。10万円前後じゃ、自分は買えない、と思っていた。
そしてネットで、いつものようにMG77で検索すると、新品ではなく中古が売られていた。しかも価格は練馬のハードオフで売られていたのより安い! あとは現物を見て決めようと、山手線の新宿区内にある駅からすぐの中古楽器屋に行き、見て、触れて、購入した、Fender Japan Mustag MG77。2009年2月26日のことだった。
2009年5月、このニューカマーを本間クンに見せたところ、「おお! 色合いといい、スタイルといい、何もかも美しい! 頼む、7〜8万円で売って!」と言われたときはうれしかった。でもさ、キミはいくら古くても本家USAフェンダーの本物のムスタング、持ってるじゃん。さらに、ムスタング本を買って、この不思議なトレモロ機構を学び、アーミングはちょっと固めだけど、なるべくチューニング狂わないセッティングにしたのも、すぐわかったみたい。「アーム多用しても、ほとんどチューニングの狂いが気にならない。このセッティングは、日本製ムスタングしかできないの?」と言ってた。いえ、2005年当時は無知だったからこのセッティングができなかっただけで、今なら1976?年製ムスタングも、ちゃんと固めのアーミングにセットできますよ〜。
■ Gibson Les Paul Standard (1995)
いつも行くハードオフではない、もう一軒あるリサイクル屋のトレジャー・ファクトリーという店に、けっこうキレイなサンバーストのGibson
Les Paulが置いてあった。価格も10万円もしない一桁万円だった。
最近(だいたい2000年以降)のレスポールのスタンダードは、ボディの材質が変わったのか、空洞が多くなったのか、ズシリという重さが感じないのが嫌だった。また、Gibsonのレスポールにも種類があり、個人的な思い入れとしては、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジのサンバーストのイメージが強くて、レスポールなら絶対にスタンダードとは思っていた。ネットで見ても、まともなものだと10万円以下ではスタンダードは買えない。しかしこのリサイクル屋に置かれているのは、ボディのテール部に、スタンドとの相性から発生したのか、クリヤ部が削れていた。あとは楽器としては全く問題ない状態だった。あと気に入ったのは、Gibsonの代理店というと、大昔からはYAMAHAをはじめ色々あったが、個人的には山野楽器というイメージが強いので、山野楽器が代理店契約を結んでいた時代の物だということも決めたきっかけ。
2009年7月25日、資金は無かったけど、「そんなに欲しいなら買ってあげるから、10回払いでちゃんと返してね」と言ってくれた人がいて、入手した。早速、持って帰って、すぐ分解して各部をチェックしてみたが、やはり、何も手をつける部分がないほど、いい状態。早速、本間クンを呼んで弾いてもらうと、「おお、このズシリ感は、間違いなくギブソンだよ。そして、いつものように009から始まる弦で、弦高を低くしてあるので、最高に弾きやすい。オクタープ・ピッチもバッチリだし、文句ない楽器だね」と言ってくれた。単体での重さは、約4.4kg、ケースに入れた状態だと約8.6kgとなる。
■ Gibson Les Paul Standard (1997)
最初に大切にして使ったのがグレコ製レスポールであったことから、やはり本家のレスポールには一目置いていた。2カ月前に、念願の本物のGibson
Les Paul 1995年製を買ったばかりなのに、まだ払いも終わってなかったけど、たまたまちょっと遠くのハードオフで、黒いレスポールを格安で見つけてしまった。
レスポールはスタンダード、もしくはカスタムくらいしか好きじゃなくて、色もサンバーストが大好きだったけど、ピーター・フランプトンのカスタムの黒、そしてテールピースの仕様が異なり、スタンダードではないけど、ジェフ・ベックの黒(オックスブラッド・レスポール)も好きだった。とはいえ、もう一台買ってしまったし、と見過ごす気持ちでいたが、そのときサンバーストのレスポールを知り合いの高校生に貸していた。その男の子が「重くてゴツイ作りだけど、弾いてると、けっこう手に馴染んで弾きやいね。もし、安いのがあったら、探しておいて」とか言われてた。
そして2009年9月16日、8万円より高いけど、9万円より安い、その後の中古相場でいうと格安価格で、有り金すべて果たいて、買った。購入時は、ボディにツヤが無く、ピックガードも無く、ピックアップカバーも付いてない状態だった。買ってそのまま新所沢の島村楽器に持っていき、使えそうなパーツを探したが、インチサイズのパーツはほとんど無かった。ただ、店員さんが「ちょっと昔のレスポールは、図太い音がして、僕は好きなんですよ。弾いていいですか?」というので15分くらい貸してあげた。そしてパーツは、ピックガードはなぜか安いSCUD製が色も形状もぴったりで、違和感なく付けることができたので買って付けた。そして持って帰って、ボディをポリッシュで磨き、入念にワックスかけると、それなりのツヤが出るボディになった。そして、サンバーストを貸していた高校生に今度は黒を長期貸与、ただし欲しくなったら、長くても半年に一回くらいはお金を少しずつ払って、という約束で渡した。しかし、このとき、悲惨な状態になって自分の所に帰ってくるとは、想像もしてなかった。
単体での重さは、約4.6kg、ケースに入った状態だと、約9.2kgであった。
●2009年の9月、とりあえず入手してきた直後の2007年製黒レスポール(左)。右のは以前より持っていた自分のお気に入りのチェリーサンバーストで2005年製。この時代のGibsonレスポールの重さは4.5kg前後と重いのだが、重さに見合うだけの粘りあるパワフルな音が双方ともする。Gibsonギターの総代理権は、2006年末で山野楽器から変わっているので、自分のはギリギリ山野楽器が扱ったもの。使用部品は双方とも分解して見比べたのだが、ほとんど変わらない。あと、色合いは微妙に異なるものの、黒にも使われてたクリーム色のピックガードは、廉価なSCUD製が使えるのもこの時代のレスポールならでは。時代によっては、純正部品のピックガードでさえ、ピックアップの間隔が異なって使えないこともある、と島村楽器の橋爪クンに教えてもらった。このピックアップの間隔とピックガードの話は、後日、御茶ノ水の石橋楽器の部品売り場でも聞かされた。なんだか、どっかのバイオリン型ペース楽器みたいな話だなぁ。
2011/04/30
Gibsonレスポールに関して、いい話と悪い話を2題。
先ずは悪い話のほうでは、オジサンは若い子が楽器に興味を持つことは大歓迎だし、できることはして助けたい。先月など、妹の高校生になる息子が「マルチエフェクターが欲しいんだけど、石川県だとリサイクル屋も少ないし、中古で安いのが無いから買えない。オジサン、たくさん機材持ってるなら貸して」というので、まあ初心者だから最初は安いのでいいだろうと1万円弱のZOOMを探して通販で直送してあげた。最初は安物でいいのだよ、それに満足できないほど練習してくれたら、オジサンはちゃんとしたいい物を買ってあげてもいい。
しかし、そうそう皆がいい子でないことが最近わかった。以前、Gibsonレスポールの黒のスタンダードを、やはり当時高校生だった男の子に調達してきたことがあった。実は、あれは2年ほど前の話であった。それまでその男の子は、20万円弱も出して新品の国産のセミアコを買い、見た目キレイだけど「グレッチ買えばよかった、あまり弾かなくなっちゃった」と言ってたり、やはり新品で10万円程度の国産ギターを買って満足してない様子だったので、「ここらで一本、本物ってのを使ってみないか?」と持ちかけた話である。
この上で紹介している黒のGibsonレスポール・スタンダードがそれで、これを2年前に渡して、あるとき払いの催促無しでいいよ、とは言ってみた。一昨年はギターを渡しただけで終わり、去年は大学入試の勉強もあるからと、こっちからは一切連絡しなかったし、彼からの連絡も無かった。そして今年の4月、そろそろ2年になるし、大学のことも一段落しただろうと連絡が来るのを待ったが、相変わらず何も連絡無し。去年から彼の周囲の人から「あいつは新車でバイクを買った」とか「バイクとかにけっこうお金かけて改造してる」とか聞いてたから、どうしたのかなとは思ってた。
そして連絡してみると、もうすっかりGibsonレスポールは自分の物みたいなこと言ってる。おいおい、あのね、自分の物ってのは、新たに所有権を得てから発する言葉だろうと思うんだけど……。という訳で、彼の周囲の人たちには「彼が大学に入ったら、それまで1年半以上あるからたぶん3〜4万円は払ってくれるはず。あとの残りは入学祝いとしてあのGibsonレスポールをあげようと思ってる」と言っていた思いは砕かれた。
別に怒るわけではなく、「レスポール、返してね」と、さっさと引き上げてきましたよ。そして返ってきたブラウンのケースを開けてびっくり! ピックアップはボディからぶら下がってて、外されたエスカッションは割れてて、ボリュームとトーンのつまみはグラグラしてるから外してみるとポットの軸の先が折れてる。なんじゃこりゃ? と改めて連絡すると、「エスカッションとかボリュームとトーンのつまみとかを好みのに変えたんだけど、うまく入らなかったので無理やり付けたら、そうなっちゃった」だとか。聞くと、エスカッションは廉価な適当なのを買って付け替えようとしたとき元の純正品を割っちゃったとか、4つあるつまみは安かったからミリ規格のを無理やり入れたらグラついてしまったとか。その他、何をどう変えたのか聞いたら答えなくて、連絡取れなくなってしまった。
という訳で、彼が変えたと思われる変な部品をなるべく高価なGibson純正を使わずに変えました。しかし、テールピース、チューンオーブリッジ、300kのボリュームポット2個と500kのトーンポット2個、前後エスカッション、ポールピースの通る穴が異なる前後ピックアップのカバーを一個ずつ、などはGibosn純正を買った。ピックガードとステー、トラスロッドカバーは廉価な同サイズの国産品を使った。う〜む、けっこう高いのね、Gibson純正部品たち。人を見る目が無いと、IgnitionBassが買えるくらいの出費となることがわかりました。でも、懲りないオジサンは、きっとこのGibsonレスポールをまた、石川県にでも送っちゃうんだろうなぁ。
そして少しだけいい話は、これら壊されて変なふうにされたGibsonレスポールを元に戻すために地元の島村楽器に行ったとき、いつもお世話になってるスタッフに「乱暴に部品を変えちゃう、という高校生が居たんだよね」と言うと、彼は正直に「すみません。何となくですが、黒いレスポールを改造するとかいう男の子がときどきパーツ買いに来たのを覚えてます。僕ではないスタッフが対応したんですが、Gibsonだったんですか……。確か、いつも一番安いミリ規格の部品を買っていったと思います。Gibsonのポットは高価なくせにもろいから、ミリのつまみを無理やり入れたら、先の溝付いた所が折れますよね。ちゃんと楽器を確認しないで対応しなかった僕たちも悪いんです」と言ってくれて、だいたい何を改造したのか教えてくれたこと。そしてネジ類はSCUD製でもインチ規格のがあるのでと、袋を開けて現物に付けて違和感無いのを確認してくれたりした。さらにどうしても必要な純正部品は在庫を探してきて、「これらは山野楽器時代の在庫なんで古いから半額セールでいいんです」といろいろ揃えてくれた。8000円弱でも値引きしてくれたのはうれしかったし、Gibsonレスポールのハムバッキング・ピックアップは前後でポールピースの間隔が違うから、カバーも別のを買わないとポールピースを傷めるのも初めて知ったし、いろいろGibsonという楽器のことや山野時代ではない日本法人の現実とかも教えてもらいました。
さらに、ちょっとうれしかったのは、「去年、HofnerのIgnitionBassオーダーしてもらって有り難かったです。あのときのオーダー分とは別にもう1台入ってきたんですよ。それを展示してたらどんどん売れて、もう3〜4台売れたんじゃないですか。最初にオーダーしてもらわなかったら、ウチは発注しなかったから店頭展示してなかったですよ」とも言ってもらえたこと。
なにぶん昔の山野時代の部品しか無かったので、すべては揃わなかったけど、あとは並行輸入部品が多くある御茶ノ水に行ってすべて元に戻しました。そして、どうせ部品いじるならクリーム色のエスカッションやピックガードを使うより(いちおうクリーム色の部品は買ったけど)ボディの部品は黒いのにしようと一通りそろえて、ちょっとモディファイ。
少し苦労したのは、ポットの先につまみを付ける部分が割られてしまったので、4個のポットを交換するのが面倒だった。半田ごて片手に格闘しましたが、ポット固定にプレートを使うなんて、Hofner
500/1に通じるけっこう変態な作りしてますよ。ボリュームとかトーンのつまみをすべていい感じの高さにするのに難航しましたから。1976年製のムスタングをレストアのようなことしたことありますけど、まだFender
USAのほうが素直でいじりやすい。
※2012/04/30懲りないオジサンは、石川県から東京の大学に通うために来た妹の息子に、今度は売却ではなく、長期貸与してしまった。彼の言う「大丈夫、僕は部品の交換や改造はしないから」という言葉を信じたから……。
■ Fender USA American Deluxe Stratocaster V-Neck
(Maple Fretboard, Black)
どうしても本間クンが持ってるようなFender
USAの楽器が欲しくて、以前より興味あったエリック・クラプトンモデル、ブラッキーを探してみた。けど、電池を入れるサーキットというのと、20万円以上という高価な売価で、諦めることにした。
そして2009年の夏ころより近所のリサイクル屋で売ってた中古のFender
USAだという、黒ボディにゴールドのピックガードが付いたストラトキャスターが気になった。なにより、これは後で知ったのだが、クラプトンのブラッキー同様のVネックを採用しているアメリカン・デラックスというモデルで、けっこうネックの握り具合がよろしく、ギターが下手な自分でも「上手く弾けるかもしれない」と思わせるほど。しかし問題は価格で、アームの無い本体とFenderらしいツイードのハードケースのみで10万円強ってのは、なかなか手が出せなかった。
そこでネットでいろいろ調べると、都内の秋葉原のイケベ楽器に「在庫1台限り、大特価」という全く同じ仕様の新品があるのを知った。もちろん10万円よりちょっと高かったけど、憧れのFender
USA、それも新品ってのは二度と買わないだろうと頑張って買ってしまった。2009年9月25日のことだった。その直前にも、Gibson
Les Paul 1997年を買ったばかりだし、もうこの時期は楽器集めに狂ってしまい、ほとんど生活費を楽器資金に回し、いつも腹ぺこだったのを覚えている。
フェンダーUSAのストラトのVネックっていうのは、1950年代からストラトのネック形状はA、B、C、とか順に形を変えてたが、ある作業員が特別に裏を膨らませたV型のネックを作ってたというのを言うそうだ。しかし、輸入元の山野楽器に電話で聞いたところ、通常はCネック、全体に膨らんだのをカマボコ型のUネック、そしてエリック・クラプトンモデルに使われてるVネックとかいう種類があるのを聞いたというか、、確認した。うむむ、知らなかった。これは、少し本気でストラトの本を読んで勉強しないといけない。まあそれでも、作り始めたきっかけが従業員が試しに作ってたとか、その話の真贋はともかく、池袋の石橋楽器の池袋店の人が言うには「ストラト好きな人は、あんまりVネックは好きじゃないし、メイプルよりローズ、22フレットより21フレットでシンプルなのを好む」そうだ。でもお金を出すのは自分なのだから、大勢の意見に流される必要はない。邪道でもいい、とにかく自分が触れて弾きやすい、いい楽器だという自己満足に徹することにした。
これも本間クンに弾いてもらったが、「ネックの裏のふくらみは、弾きやすいと感じた。フレットの感触もGibsonほどゴイツものじゃなく、やはりいい感じ。あと、ボリューム・ノブにスイッチがあって、音色が変わるのが面白いね。それとこのペグは、弦が通る穴が、裏からネジで締め込んでロックできるから、弦を長いまま巻く必要がなく、貼り替えは楽かもしれない。ムスタングとは違う感覚だけど、けっこう弾きやすい楽器だと思うよ」とのこと。
■ Fernandes RG-80(?) リッケンバッカー325モデル
(1980年代モデル?)
なぜこの時期、狂ったように楽器集めをしていたのかは、たぶん仕事上のストレスがあったためだろう。20万円前後のアルバイトのギャラは、家賃と光熱費以外、すべて楽器に費やしてた。そして、2009年10月10日、いつもよく行くリサイクル屋さんに、15万円強で、あのジョン・レノンも愛用した「リッケンバッカー325」が並んでいた。当時店長だった人に聞いたら、サウンドチェックもしましたし、問題は無いと思いますとのこと。しかし、15万円は高価なので買えない。そして後日、まだあのジョンのギターあるかな、とリサイクル屋さんに行ってみると、展示されてない。早速、店長に聞いてみると、「先日、クロサワ楽器に勤めているという方が来て、『ヘッドのプレートにはリッケンバッカーと書かれているが、これは本物のリッケンバッカーではない、アウトプットジャックのプレートにシリアルが記載されてないし、この仕様(325V63にビグスビーのトレモロアームが付いていた)の製品を発売したことはない。ハードケースもリッケンバッカー純正ではない』と言われて、偽物だということで店頭に置けなくなったんです」とか。
正直、ベーシストを自認する自分は、それほどギターにこだわりは無い。何かを改造して、リッケンバッカー325に似せたモデルになっていようと、ときにはビートルズの気分を味わいたい自分にとって、それでもいいと思った。本社に送って処分しなければいけないと渋る店長を「本物だろうが偽物だろうが、個人で楽しむから問題ない。ヘッドのプレートは見なかったことにして、ノークレーム、ノーリターンのジャンク楽器として売ってくれ!」と口説き落として、10月21日に、最初の売価の1/3強程度で、買った。
基本的にうまくギターが弾けない自分なので、本物だろうがコピーモデルだろうが、弾いて、ジョンの気分を味わえればいいのである。古いからなのだろうか、あまりにも音がショボいので、資料を見ながらサーキットの配線をリッケンバッカーと同じに引き直し、まあまあ好みの音が出るようになって、「I
feel fine」など弾いて楽しんでいた。
後日、もしかしたらリッケンみたいなビブラート・アームが付くかも? と、三重県にあるビートルズ系楽器専門店のギターショップ キースの加藤さん(自分と同じ名字)に画像を送って鑑定してもらったら、「たぶんフェルナンデスのRG-80の可能性が高い」と教えてもらいました。加藤さんの店からは、Hofner
500/1 V63に装着した2連ペグを買ったので、ついでで申し訳ないのですが、メールに画像を添付して教えてもらったものです。実際にお会いしたことないので正確ではないのですが、ビートルズ系の楽器にはすごく詳しくて、しかもそのビートルズ熱の温度もあまり高くなく、とってもいい感じのやりとりをさせてもらいました。近くなら、行ってみたいお店ですね。
そのうち、やはり本物が欲しくなって、フェルナンデスにリッケンタイプのアームを付けることはしなくなったのですが、ビートルズ気分を味わうアイテムとしては、十分楽しめる、いい楽器ですよ。
ただし本間クンは「こんなにボディもネックも小さいギターだとは思わなかった。正直、弾きにくい。よくジョン・レノンはこんなの駆使して、あれだけの名曲を演奏していたものだと感心するよ」とのこと。そっかな? 自分はまともなスケールのCasinoだと苦しいけど、このスケールならI
feel fineの小指を使ったフレーズをちゃんと弾けたから、これはこれでいいと思っている。
■ Epiphone G-1275 Custom (Cherry)
まだまだストレスから楽器集めに走ってた時期の末期、やはり無謀な買い物をしてしまった。「やっぱり自分のようなオジサンにとって、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジってのはインパクトあったから、あの天国への階段のWネックは触れてみたい」と思ってしまったのである。しかし、本物のGibson製となると、思い切り高額すぎるし、イーグルスの使ってたモデルはあるものの、ジミー・ペイジが使ってたようなテールピース部がかなり後退したモデルは、なかなか見かけることがなかった。あってもGibsonじゃ買えないけどね。そして確か、2009年の春ころ過ぎから楽器屋さんに出回りはじめた、エピフォン製のWネックが新品で12万円前後、専用ハードケースが1万6000円くらいで売られてるのを知った。でも、14万円前後ってのは、もう生活費のほとんどを楽器に費やした自分にとっては、高すぎる。
しかし、2009年10月23日、よく知る責任者がいる石橋楽器新宿店ではない池袋店で、ハードケース付きで10万円ほどの「新品在庫処分品」を発見。数日で資金をかき集めて、買ってしまいました。ただ後悔したのは、ハードケースに入れて抱いて電車で帰ってきたのだが、こいつの重いこと重いこと。1時間ほどかけて部屋に持ち込んだら、体中が筋肉痛になってしまいました。店員さんが言ってた「もう一台あって、それを本体のみで買った客が、段ボールに入れて持って帰ったのですが、すぐ戻ってきて『こんな重いとは思わなかった。ハードケース、買います』と言ってきたくらい重いらしいですよ」という意味がわかった。
しかし、50年以上生きてきて、初めての12弦ギターでもあった。分解する必要もないし、6弦側のピックアップにカバーが無かったから、それを付けたくらい(ジミー・ペイジ仕様とは違ってしまったが)。あとはとくに分解してみる必要なかった。ただし、楽器として、やはり重いし、6弦と12弦の切り換えも面倒くさいし、Wネックで一体になってる意味は、あまり無いことがわかった。それなら、リッケンバッカーの360/12とか330/12とか、もっとナット幅の狭い12弦専用ギターを使ったほうがいいような気がする。しかも、これも後でわかったのだが、普通の12弦ギターは、普通の6弦部が主弦だとしたら、1〜2弦はユニゾン、3〜4弦にはワンオクターブ高い複弦が、主弦の上に沿って付く。しかしリッケンバッカーの12弦は逆に、複弦が主弦の下に付くのだそうだ。だから、いくらこのWネックを弾いても、ジョージの弾くリッケンみたいな音は出ないことがわかった。
ただ初めて弾いた12弦ギターの音色には、ちょっと魅了されてしまった。簡単に言うと、大正琴のようなキンキン音なのだが、それはそれできらびやかな音色に聞こえて、気持ちいい。しかし、楽器を納めているハードケースもでかくて重いし、楽器そのものも重いし、としても気軽に「ちょっと弾いてみよう」という気にはならない。本間クン? 彼は、「ふ〜ん」と一見したあと、手に取って「重い、重すぎる」と言ってすぐにケースに戻し、弾くことさえもしなかった。
その重さは、単体で約6kg強、ケースに入った状態だと、約13.6kgにもなる。
■ FENDER ACOUSTICS CD-160SE-12
しばらくは仕事のストレスもHofner 500/1に向けられ、ギターに触手が延びることは無かった。ただ、やはり12弦ギターの音色には魅了されてて、アコギの12弦ギターってのも欲しくなってきたのである。ビートルズのHELPのDVDを見て、ジョン・レノンが映画中で、アコギの12弦を弾いてる姿に見とれてしまったから。しかも普通の12弦アコギを弾いていて、リッケンバッカーの12弦みたいに複弦の位置が逆ではないから、ジョンの弾いていたのに似た感じのに興味を持ったのだ。
12弦アコギといっても、超廉価なものから、それこそGibsonやマーチン製の超高級12弦ギターまであるが、そのときの予算を考えてネットでいろいろ調べたところ、全く知らなかったのだが、Fenderでもアコギを出してるのを知った。もちろん12弦もラインアップされていて、エレアコの12弦でも4万円もしないで買えることがわかった。
2010年7月22日に池袋のイケベ楽器で買って、初めてわかったのだが、これは中国製なのであった。とはいえ、自分としては、十分に弾きやすい楽器であって、求めていたような音色は出てくれるし、何も文句ない。エレアコのサーキットにチューナーも内蔵されていて、これまた12本もある弦のチューニングを助けてくれるのはありがたい。またしても新品を買ってしまったのだが、下手な中古より安いんだから仕方ないだろう。
やはりある意味、大正琴のようなキンキン音なのだが、これが耳に響いてくると、不思議な気持ちよさが味わえる。少なくともエレキギターであるエピフォンのWネックよりは、生ギターだけあって、ずっしりと深い音色にもなってくれるのがいい。楽器の格というか時代の次元がはるかに異なるので比べることはナンセンスだけど、ちょっとだけ、ジョンがHELPの映画の中で、フラマスっていう12弦ギターを弾いてた気分を味わったような気がした。本間クンは、「フレット押さえたときフワフワしているから嫌だ」と、基本的に12弦を好まないけど、イーグルスのホテルカリフォルニアのイントロは「12弦じゃないと再現できない」のは知ってるし、ちゃんと弾いてくれた。
●特に、語ることも無い、普通の12弦ギターですね。ナット幅は、下のミニ・エレアコとも同じ、48mm。このくらいの幅がないと、2本ずつ弦を押さえることが難しいのだろう、特に弾きにくいとは思わなかったし、どちらのネットも裏側にほどよい厚みがあることから、親指の負担も感じなかった。
●フェンダー中国の12弦ギターに装着されているプリ・アンプには9V電池を使うことから、音量や音色を変える以外でも、便利なデジタル・チューナーが内蔵されていた。これは12本の弦をチューニングするときには、すごくありがたい。
■ Lumber FM-20-RDS 12弦エレアコ
ハードオフで1万円ちょっとで売られていたLumberという、島村楽器が販売していたというミニボディの12弦エレアコが欲しくなったので、2010年8月21日に買った。これは、純粋に12弦ギターを楽しむというより、多くの12弦ギターは1〜2弦は主弦と複弦とも同じユニゾン、3〜4弦のワンオクターブ高い複弦は本弦の上にあるが、高価すぎて買えないリッケンバッカーの12弦ギターは、複弦がすべて本弦の下にあるというのを知り、その音を確かめたくなったから。そう、ナットの溝を彫り直して複弦が下になる物を作り、ビートルズのジョージ・ハリスンが使っていたリッケンバッカー360/12の音みたいなのを聞いてみたくなったのだ。
そしてそんな工作をした12弦ギターの音は、それまでエピフォンのWネックやフェンダー中国製エレアコ12弦で聞き慣れた、まるで大正琴のようなキンキン音がしないことがわかった。本当に微妙な高音の音が付くけど、けっこう期待してたよりつまんない音だった。もちろん本物のリッケンバッカーの音ではないので、これがビートルズみたいな音だとは思わない。ただ、12弦らしい派手なキンキン音を楽しむなら、やはり複弦は上にあったほうが、ピッキングの動作からして、高音が強調されていいのだろう。リッケンバッカーのように複弦を下にすると、けっこう強めのピッキング、アタック、もしくはピックのストロークの力加減を変えないと、複弦の発する高音の響きが得られないようだ。
●ボディサイズがミニなだけで、ネックサイズはフェンダーとそれほど変わらない。だから、けっこう弾きやすいのだが、立ってストラップ付けて弾くのはバランスが悪すぎる。SGベースや本家以外のバイオリン・ベースみたいに、ネック側が重く感じるし、下がる。樹脂製ラウンドバックのボディの鳴りは、音量、音質ともにあまり期待できない。ただ普通の住宅地でピック使って弾いても、近所迷惑にならなくていいか、と思うことはできる。
●フェンダー中国12弦とともに、こちらもエレアコだが、電池を内臓するようなアクティブな物ではない。ま、自分の目的が目的なだけに、そういう方向は全く期待してなかったからいいのだ。安くて、これだけ12弦ギターというのを楽しませてもらえたから、満足はしている。
●この楽器を買ったのも、これがやりたかったから。画像上の右のブリッジ部に並ぶ弦を見ると、左から6弦、6弦の1オクターブ高い複弦、5弦、5弦の複弦……と並ぶ。通常の12弦ギターとは主弦と複弦が逆だ。この弦の並べ方はリッケンバッカー社の12弦ギターの特徴。それをこの廉価なミニ・エレアコ12弦ギターで再現しようとしただけ。ナットを新たに買って、溝を彫り直すだけでいいし、気に入らなければいつでも元に戻せる。正直、リッケンバッカーじゃないからいけないのか、普通にコード弾きしても、高い音の複弦の鳴りが混ざる、12弦特有の音が穏やかになってしまった。
●こちらは通常の12弦ギター。ナット部、ブリッジ部を見ても、左から6弦の1オクターブ高い6弦の複弦、6弦、5弦の複弦、5弦……と並ぶ。ピックを使う場合、コード弾きなど上から流すことが多いので、こっちのほうが複弦に最初に当たるから、高音が混ざった12弦ギター特有の音を発生させやすい。
※これも2012年の8月に売却したが、全く後悔してない。
■BASS guitar 編
■Fernandes(たぶん) Jazz Bass 1970年代
& Greco BEB-1200 (B.C.Rich Eagle bassモデル)1980年モデル
さて、もう上記までで、本職ではないギター収集は終りそうなので、そろそろベースギターの紹介に移ってみたい。とはいっても、2006年9月に生まれて初めて入手した「本物」のHofner(正式名称カール・ヘフナー)500/1に関しては、いろいろ資料やら、いろいろな中古楽器を見て回って学んだこともあるので、別のページで紹介している。
生まれて初めて手にしたベースギターは、確か高校時代の17歳ころだから1975年ころ中古で、数千円で友人から購入した黒いレスポールタイプのベースの記憶がある。今ではペグやピックアップ、サーキットの残骸しか残っていないが、ネックが逆反りしてたけどネック修正などできなかった時代だから、ブリッジで弦高を上げて、すごく弾きにくかった、メーカーの記憶が無い、黒いレスポール・タイプ・ベースだった。重くて、フルスケールだからネック長くて、バイオリンベースのような木製の固定されてないブリッジが付いた物だと覚えている。これに張ってあったのが、ブラックナイロンが巻かれたフラットワウンド弦で、当時は「ふ〜ん、ベースってのはエレキギターと違って、ギザギザしてない指に痛くない弦使ってるのか」と感心してたし、確か1975年前後当時はフラットワウンド弦が普通に使われていたようだ。その後、ベースの弦には「メリハリの効いた音が出る」とか雑誌とかで書かれていたラウンドワウンド弦が主流となったようだ。けど、現在と違って、フラットワウンド弦は普通に流通してたけど、新登場のラウンドワウンド弦は高価で買えなかった記憶がある。
で、やがて自分も、弾きにくいレス・ポールに嫌気をさし、大学入学してからだから1977年の19歳ころ、バイト先で知り合った人の知人から、ヘッドのロゴが消された、知人が言うには「前の持ち主はいじってたからヘッドロゴも無く、ネック裏のプレートに f マークは無いけど、本物のフェンダーだよ」というが、自分が各部を分解して見たところ、たぶん1975年ころのフェルナンデス製と思われるジャズ・ベースの中古をハードケース付きで8万円で購入した。(下画像の左側)
初めて「まとも」なベースギターを入手した訳だが、気に入ってたサンバースト塗装、クリアが厚く塗られたメイプルネックと指板、ジャズベ独特の細身のネックは指板裏の丸みもあって握りやすく、まともなネック状態だから弦高も下げられて、すごく弾きやすかったけど、6kg程もある重量には驚いた。10代の若さで肩こりを体験したのも、この楽器からだ。しかし、ネックの握りやすさからくる指運びの容易さは、一気に「一生ベーシストで行こう!」と強く思わせた。すぐに流行りのラウンドワウンド弦を張り、ナットもブラスナットに交換して、ビンビンした音を高校時代に買ったローランドのCB40というアンプから出して喜んでいた。
そして、19歳から本間クンたちとバンド活動を始めて、オリジナル曲とかも作りだし、いろいろなオーディションを受け、1978年だか1979年の20歳ころ、新宿ACB(アシベ)という所の児玉さんという店長に気に入られて、「週に最低1回、一回2時間程度で、5000円のギャラ」という条件でステージに立ってた。当時は、そんな破格な条件でステージ立たせてくれることが幸運だとは思わず、毎週の約束が月に1〜2回くらいの出演になり、いつも児玉さんから電話で、「ちゃんとステージやりに店に来なさい」と怒られていたっけ。
で、1980年、気分転換で新しいベースが欲しくなり、当時はサディスティック・ミカ・バンドとかで活躍してた後藤次利さんに憧れてたから、BC
Richのイーグルベースが欲しかった。けど、カタログを見て驚いた、価格、45万4000円! 絶対、買えない! ということで、やはり御茶ノ水の楽器店に置かれていた、カタログに掲載されていないグレコ製のイーグルベースを見つけた。こっちは12万円。早速、エピフォン・カジノ同様、12回ローンで購入した。地元に帰って、知り合いが持つ「本物」のイーグルベースと比べてみたが、使ってるパーツは、ピックアップは「ディマジオ」(2個ずつズレる形状が異なり、本物は低音側ピックアップが上、グレコは高音側が上)、ペグ(糸巻)は「グローバー」、ブリッジは「バダス」と何から何まで同じ。2台並べてみても目をつぶって触れたら、どっちがグレコでどっちがBC
Richか、わからないくらいコピー精度の高い物で安心した。重さは1970年代ジャズベが約6kg弱、このイーグルベースは4.8kgであった。
本物と比べてみたりして、確かに自分では「いい買い物した」と思いたいのだが、なにぶん3本目のベースギター選びでネックまでは気にしなかった。ローズウッドが貼られた指板は広く、ネック裏の丸みも薄く、これは手の大きい人には具合いいのかもしれないが、手が小さく握力も乏しい自分には向いてなかった。しかし音は、文句無く最高にいいし、現在でもオリジナル曲を自宅録音するときには、必ずこのベースを使う。ジャズベもかなりサスティーンのある粘っこい音が出るが、このイーグルベースはサスティーンの深さはもちろん、乾いたペキペキの音から重厚な低音を効かせた音まで、幅広い音域を生かした音が出せるのが魅力だ。
本来は裏のカバー内に四角い9V乾電池を入れ、ブースターを効かせて使うのかもしれないが、自分はブーストした音が嫌いだから、買ってから、一回だけブーストさせた音を出して以来、電池をつないだことは無い。
これら2本に、当時やはり中古で24万円くらいだった、75Wベースコンボアンプのアコースティックというベースアンプ(イコライザーが付く前のビルトインモデル)をつなぐと、絶妙に素晴らしい低音を聞かせてくれる。このアコースティック製アンプは現在でも所有しているが、購入当時は、ジャコ・パストリアス先生が使っているという憧れで購入した物だ。
↑グレコのイーグルベースモデル、BEB-1200を買ったときに付いてた物が残ってた。当時はまだソフトケースはめったに見かけず、ケースと言えばハードケースだったが、確かケースなど付属せず、段ボールに納まったまま抱えて帰ったような記憶がある。
■ Epiphone Viola Bass Vintage Sunburst 2005 & Greco VB360 1980年代
1981年から音楽活動をやめ、楽器も弾かなくなって24年、2005年の8月、たまたま通りかかった大宮の楽器店に置いてあったのが、エピフォンのビオラ・ベースという楽器だった。正直、それまで、いわゆるバイオリン・ベースには、本家Hofnerも含めて、グレコのバイオリンベースさえも触れたことはなかった。ショート・スケールというのが、手の小さい自分に向いているとは知らなかったから。そしてほぼ15年振りに触れた新しいベース、エピフォン・ビオラ・ベースは弾きやすく、記憶の片隅にあったベースラインを簡単にトレースできるのに驚き、購入、久しぶりに楽器を弾いてみようという気になってしまった。
初めてのショートスケールのビオラ・ベースだが、最初は買ったときのままラウンドワウンド弦を張って弾いていた。けど、どうしても一番太い4弦の輪郭が出ない。弦を変えてもダメで、そういう楽器だと諦めて、なぜか所持してたヤマハ製のショートスケール用フラットワウンド弦に張り直してピックで弾いてみたりしてたが、やはり4弦の音があまい。そのうち何だか触れる気持ちも失ってしまった。しかし、ショートスケールのベースギターは面白いことがわかり、中古楽器が置いてある店を回って探していた。
ショートスケールにこだわっていたとき、確か2005年の10月ころだったと思うが、行きつけのハードオフというリサイクルショップで、ジャンク扱いされたグレコ製バイオリンベース、VB360が棚の一番上に置かれていた。確か8〜9千円程。長い間、弦も変えられずに放置されていたようでボロボロの外観だったけど、触れてビックリ! ビオラ・ベースのネックも細くて弾きやすいが、VB360のほうがネックは細いのだった。握りやすい、滑るように弾きやすいネックに感動して、購入してしまった。バイオリンベースが2台になってしまったのである。このときは、本物のバイオリンベースが増殖するとは想像もしていなかったけど……。
ビオラ・ベースは4万円弱の価格で新品購入時期が2005年だが、価格は中古のジャンクで1/4以下ながら1970年代のグレコVB360のほうが断然弾きやすいし、こうして見ても塗装や質感も高い。重さはややビオラ・ベースが重い感じだが、ストラップを装着したときヘッドが下がるのはどちらも同じ。後で本物のHofnerに触れてわかったのだが、VB360に関してはペグ(糸巻)の重さでヘッドが下がることがわかった。なぜなら、この大きいペグ(糸巻)を外すと、ヘッドが下がらなくなった。VB360は、デタッチャブルネックのボルトを外して、ボディとネックの間に厚さ2mm程の金属スペーサーを挟んでボルト固定すると、Hofnerくらいネックが上がるのがわかったし、所有していたときはストラップが外れないようにヒモを回したくてそうしていた。ネックの指板の高さが上がり、弦高も下げられて一石二鳥だった。しかしペグをHofnerのようにギター用のを使おうとしたのだが、ヘッドの元のペグ穴が大きくて、ボルトオンでは無理。何か筒状のスペーサーを入れれば軸が安定するのだが、そんな改造する前に手放してしまった。1万円以下で売ってるなら、VB360はもう一度手元に置きたいものだ。
↓手元にある一番古い1977年グレコのカタログに掲載されていたVB360、この時期、もう一台VB450も販売されていたが、テールピースとコントロールパネルのボリュームつまみがHofnerと同仕様で、またブラックナイロン巻き弦もグレコ純正で用意されていたようだ。
■ Squier スクワイヤー by Fender / Bronco Bass
(Black)
2005年9月、バイオリンベースでショート・スケールの弾きやすさがわかったので、今度はソリッドボディのショート・スケールベースを探してみた。新品で8万円くらいするフェンダー・ジャパンのムスタング・ベースがいいのだろうが、いかんせん高額すぎる。ということで、2万円強のスクワイヤーのブロンコ・ベースに注目。川越の楽器屋の店長に電話したら、ちょうど赤と黒と2台あるとのことで、見に行って、両方ともかわいいし、弾きやすいから、2台買った記憶がある。2台で、楽器屋のポイントを使って4万円ほどだった記憶がある。ついでに、ブロンコには1弦と2弦にひとつ、3弦と4弦にひとつと、2連サドルブリッジが採用されているのが気に入らないから、フェンダージャパンのパーツで4連ブリッジがあったので、ついでに購入。黒が気に入ってたので、早速、ブリッジを交換した。赤のほうは、これからどう使うか決めるので、新品のままソフトケースに入れておいた。結局、赤ブロンコは使うことなく、川越の楽器屋で何かの下取りになった。
黒ブロンコは、しばらくブリッジ交換で弾いてたけど、ピックアップを分解してみると、何と! ポールピースが6本付いたギター用のが使われてて驚いた。いちおうコイルの巻きとマグネット(磁石)をベース用にセッティングしてある、というフェンダーの発表だけど。というのもあって、後にゲットしたエピフォンのSGベースのEB-0が断然弾きやすいから、このブロンコはめったに手に取ることが無くなった。さらに言うなら、はっきり言ってこの楽器、ギター用のピックアップをベースとしているだけに、ちゃんとしたベースの音は出ない。それでもショートスケールで細くて弾きやすいネックが惜しくて、ときどき遊んでいた。
※右の赤がオリジナルブリッジ、左の黒のブリッジはフェンダー・ジャパンのオプションパーツ
※最終的に2015年11月にブロンコベースは手元から離れていった。
■ Epiphone EB-0
ショート・スケールのベースギターに味を占め、次にターゲットとしたのが、やはりショートスケールのエピフォンのSG型ベース、EB-0だった。確か2005年11月ころ、石橋楽器川越店で中国製を購入した記憶がある。
同じエピフォン製でも、ビオラ・ベースとEB-0は弾きやすさが全く正反対で、あれほど音に制約のあるビオラ・ベースが嘘のようにEB-0はオールラウンドで弾きやすく、ラウンドワウンド弦が最初に張ってあったが、それを手持ちのフラットワウンド弦に変えても、とにかく音の輪郭も弾きやすさも段違いの物であった。気になるネックの感触は、やや広めの指板と感じるが、ネックの裏にけっこうな盛り上がりの丸みがあって握りやすい。なぜか行きつけの川越屋の店長は、「そんなにいい物じゃないから、期待しないほうがいいですよ。あとこれに使われてるサイドワインダー・ピックアップは、当たりハズレがありますから」と言ってたけど、なんのなんの、ピックアップも当たりだったようでボリュームたっぷりだし、どうしようもないビオラ・ベースの10倍、後で買ったブロンコ・ベースの3倍は弾きやすい、オールラウンダーなベースギターだった。
同じEpiphone製のミディアムスケールも 2006年の夏ころ、ハードオフの中古で、韓国製エピフォンのEpiphone EB-1を購入した。しかし、いろいろいじったのだが、どうしても低音が出なくて音が物足りなく、また小さなボディに長めのミディアムスケールネックのバランスが悪いから、2006年の9月にHofner500/1の下取りとしたことがある。
↑2枚並ぶ画像の左が最初に買った期待以上の扱いやすさでお気に入りだった中国製エピフォン(Epiphone
EB-0)SGベース。価格は当時3万円弱だったが、ビオラ・ベースを下取りに出したら、1万円くらいで購入できた記憶がある。
2枚並ぶ画像の右は、その後、ハードオフでないトレジャー・ファクトリーというリサイクル屋さんで、確か2万円弱で売ってた韓国製Epiphone
EB-0。塗装や質感、すべてが中国製より良くて、弾いてみてもほぼ同じ音が出ることから、中国製を下取りに出して、買った。はっきり言って、2009年に秋葉原の楽器屋さんで見た、実勢売価6万円前後という激安の「Gibson
Faded SG Bass」なんかより、各部の質感は高い。秋葉原の楽器屋さんが「何も前触れなく、いきなりこんな物を大量に送ってきやがって、塗装の手抜きした高級感無いGibsonなんか売りにくいし、売っても儲けが少ないから困るんだよ」」と嘆いていたっけ。
●写真では見にくいが、ボディとネックのジョイント部にも違いがあった。左が中国製で、右が韓国製。ネックと指板の関係がわかるだろうか? さらに言うと、フレットの端の仕上げも全く異なる。もちろん韓国製のほうが滑らかな仕上がりだ。
●EB-0のストラップピンは、裏から見て4本あるネックジョイントボルトの右上にストラップピンが付けられる。まあ、このプレート一枚見ても、どっちが手が込んでるか、おわかりだろう。
■ Greco VB360 and Hofner 500/1
あとは、この後、2006年9月、それまで全く縁の無かった本物のバイオリンベース、Hofnerに触れることができて、それまでお気に入りだったグレコのVB360とは何もかも次元の異なる現実を見せつけられ、Hofner
500/1に傾倒していった物語になってしまう。それは別のページで、ということで、ここでは最初に入手したHofnerとグレコVB360を見比べてみたい。
※Hofnerのボリュームつまみは、このタイプが当時の500/1のオリジナルらしいのだが、どうも使いにくいので、新宿新星堂に行き、2006年10月当時1個3000円×2個=約6000円の白いティーカップ型と交換してしまった。
グレコとHofnerの違いは、はっきり言って音に関しては(ピックアップ内のコイルとマグネットを交換した自分の所有してた)グレコでも、アンプが大きければそれほど違いを感じさせない。小さいアンプだと、低音の厚みがぜんぜん違う。しかし、物として見て、触れてしまうと、バイオリンと同じような作りのHofnerの軽さ、しっかりとホールド感もあるようなボディの厚さ、もちろん塗装の仕上げの深みはぜんぜん違う。グレコ製は、やや重く、薄いボディは不安定だし、深みのある色合いは持っていない。
しかしネックのナット側の幅がどちらも40mm程と同じ、ネックの握り具合もほぼ同じで細い丸さが握りやすい。そう、実際に演奏する分においては、VB360でもそれほど遜色ないのである。あとはそれなりにでかい音で演奏すれば、どちらも同じ弾きやすさがあると、1年ほど同時に使っていて感じた。
■ Fender Japan JB62-FL Crafted in Japanと書かれた S0+ 5文字の数字だから、2006〜2007製造だろう
2009年10月23日、たまたま立ち寄った石橋楽器池袋店で見つけたのが、4万円強で売っていた中古のFender
Japan製フレットレス・ジャズベース、JB62-FLだ。以前より、あの敬愛するジャコ・パストリアス先生が使ってたのに似ている、フレットレスのジャズベースである。なにしろ腕が付いていけないので、ここはUSA製だろうがJapan製だろうが、こだわらない。見つけて、即、有り金すべてかき集めて買ってしまった。しかし残念なことに、ジャコ先生のライブ演奏、まだ2〜3曲しかコピーできてない……。あと、上部にほうにある1970年代のフェルナンデス製かFender
USA製かわからないメイプル指板ネックのジャズベースと比べると、こっちの62年再現モデルのネックは、薄くて、平たい、とっても嫌な感触のものであった。
昔のカタログ、まだ持ってました。(クリックすると大きくなります)
Gibson 昭和50(1975)年、 ヤマハが代理店だった時代のカタログ
BC Rich 昭和55(1980)年、国際総合企画 が代理店だった時代のカタログ
Gibson 平成4(1992)年、山野楽器が代理店だった時代の価格表
Fender USA 平成5(1993)年、山野楽器が代理店の価格表
……あとはカタログ、1980年代の自分が興味持った物とか、1990年ころからのフェンダージャパンのとか、けっこういろいろ発掘できました。そのうち別ページでも作ってみます。
1975年頃から
集めた
楽器たち
Greco EG380S
1976年とクロサワ
マリンライダー
(MarinRider MR-1)
Epiphone Casino
1970 Japan made
(blue label)
Martin
Little Martin
LXME
2005〜2006年
Fender USA
MUSTANG
1977〜78年
と
Fender MUSTANG
Japan MG77
2006〜07年
Gibson Les Paul Standard
Cherry Sunburst
1995年
Gibson Les Paul Standard
BLACK
1997年
Fender USA
American Deluxe Stratocaster V-Neck
(Maple Fretboard, Black)
2009年モデル
Fernandes RG-80
リッケンバッカー325モデル?
1980年代モデル?
Epiphone G-1275
Custom (Cherry) 2008〜09
SGWネック廉価版
FENDER
ACOUSTICS
CD-160SE-12
2009〜10年モデル
12弦エレアコ
Lumber
FM-20-RDS
12弦エレアコ(改)
BASS Guitar
編
Fernandes Jazz Bass
(たぶん) 1970年代
と
Greco BEB-1200
(B.C.Rich Eagle bassモデル)
1980年モデル
Epiphone Viola Bass
Vintage Sunburst 2005 と
Greco VB360
1980年代
Squier スクワイヤー
by Fender / Bronco
Bass (Black)
Epiphone EB-0
最初は中国製
後、韓国製に買い換える
Greco VB360 and
Hofner 500/1
Fender Japan
JB62-FL
製造年不明
■何か間違いや、自分が勘違いしてる部分などありましたら、どうぞ知らせてやってください。
nqa54074@yahoo.co.jp
(@を小さくしてください)でお知らせくださるとありがたいです。